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感情が動かなかった。
wetukuアカデミア2期は、2022年10月25日
学生には圧倒されるような、目黒の煌びやかなホテルにて、幕を閉じました。
あっという間の3時間でした。
結婚式と同じで、準備段階には莫大な時間と思考を使っていたのにもかかわらず、当日蓋を開けてみると、たったの3時間。そして自分のチームで準備してきた過程は、その中でも25分で終わってしまうのです。正直まだ終わった実感が持てません。
「あの最終報告会は、私の幻想であり、今のミーティングがない期間は、メンバーの気持ちをリフレッシュするためのお休みなのではないか…」とも思ってしまいます。達成感を感じる段階でもないというのが正直なところです。
私たちブライダルマーケティングプロモーションチーム『結 -yui-』は、優秀賞、運動会で言う準優勝の称号をいただくことができました。結でできることを100%出し切ったし、本番のプレゼンテーションは今まで練習してきたプレゼンテーションの中では間違いなく1番でした。しかしながら、悔しい気持ちになりました。
とはいえ、実は私、wetukuアカデミアが始まるときに期待していたほど、最終報告会を終えてから感情が動いていないんです。
思ったよりも泣かなかったし、思ったよりも余韻に浸ってもいない。「あ~、終わったんだな~」という漠然とした感情が私の心のほとんどを支配しています。
素晴らしい場であったことは理解しながらも、なぜか日常や人生の出来事のうちのひとつとして通り過ぎてしまいました。私はこれが不思議で仕方ないのです。
そこで、過去をさかのぼってみることにしました。
初めてチームが決まったとき、私は感情に強いブライダル業界の中の、マーケティングという論理が強い世界を研究するという、難しい分野で戦う覚悟を決めながらも、チーム全員が心から「このチームでよかった」と言えるようになるには、どうしたらいいのだろうかと悩んでいました。
そこで、当時出した答えが、「唯一無二の肯定」と「認め合える空気感」でした。
ファカルティが始まる前、目立つメンバーと目立たないメンバーで差が出ていました。wetukuアカデミアに来ている時点で、素敵な想いを持っていて、学ぶ意欲のある素晴らしい30人であることは間違いありません。ただ、自分に自信がなく、比較しては、否定されることや自分がダメであることに対して劣等感を抱いている様子がある人もいました。自分の強みを「強みと言っていいのか」と疑問を感じながら伝えることを避けていきたいと考えていました。
私は過去、ずっと自分のことを肯定してくれていた、最大の味方であった人が、変わってしまった経験があります。そこで私は、肯定される存在の大切さを身に染みて実感したのです。そのことを思い出して出した答えでした。メンバー6人をまとめた雰囲気を一言にして、心に納めるのではなく、メンバーひとりひとりを深くまで理解して、その人にしかない唯一無二の強みを圧倒的に肯定して、wetukuアカデミアで反映できるように。そんなことを意識して取り組んでいました。
それと同時に、比較的ビジネス的な側面を学んできた人間なので、引っ張る側になりそうな予感がしていました。俗に言う「優秀な右腕」的な、2番手という立場が好きで慣れている人間からすると、リーダーと自分が言われることに対してどこか躊躇いがありました。おそらくリーダーは全部できなければならない完璧人間で、最終決定権を持っているいわば独裁者のイメージを持っていたからでしょう。しかしながら、リーダーができないところもあるのです。例えば私ならスケジュール管理などの時間的な分野。苦手な分野は正直に苦手だと認め、ファシリテーションや概要のまとめ、少し変なことを言って明るいムードを作ることなど、得意なことに徹するリーダーシップを図ることにしました。
肯定・前向き・個性を認めるという姿勢を大切にしながら、ミーティングの効率を意識して取り組んできたファカルティ。正直なところ、今思い返せば、空気感を私が大切にしすぎて、逆に思うことが言えなかったメンバーもいたような気もします。申し訳ない気持ちもありながらも、これが私のアイデンティティなのだと思います。
※メンバーのみんな、言えなかったこと、私の悪口、全部聞くので、飲みに行きましょう(笑)。たくさん私にお叱りください。私に対して肯定とか一切気にしないでいいです。決して、断じて、ドMではありませんが、よろしくお願いします!!!
ではなぜ思ったよりも感情が動かなかったのか。
現時点でも動いていないのか。
「辛さを思い出さなかったから」
これが答えだと思います。
これは間違いなくメンバーのおかげです。
私はそんなつもりはなかったのですが、私のことをリーダーだと思う人が多くいました。「肯定しよう。温かい空気を作ろう。」という私の気持ちや働きかけは、他のメンバーへ伝播していき、結果として他のメンバーが同じように意識してくれていた。
結というチームを、最後までずっと愛してくれた。
本当にありがとう。
私は想像よりも苦労せず、心が比較的安寧なまま終わりました。
もちろん苦労したこともありました。
でも、最後まで変わらず「結っていいチームだな~」で終わったこと。
みんなのおかげで、私の気持ちがずっと変わらずに一定だったから、私は感情が大きく動くことはなかった。
感情が動かないというと、どこかネガティブな表現に聞こえるかもしれません。
私もそれに気が付いたとき、若干自分の過去の決断や行動に疑問を抱きました。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、悲しい記憶や辛い記憶、苦しい記憶など、ネガティブな感情の方が記憶に残りやすく、共感性が高いため、幸せな歌よりも失恋ソングの方が売れやすいと言われています。
私もそうです。辛かった記憶、苦しかった記憶は心にへばりつくように感情が残っています。
対して、私にとっては楽しかった記憶、幸せだった記憶は、心が傷ついていないという、いわば「安定」という状態が続いていくことにすぎないのです。
結のみんなへ。
結を愛してくれてありがとう。
私に幸せを与えてくれてありがとう。
もう一度言います。
決して、断じてドMではないですが
私に思うことがあれば、たくさん伝えてください。
受け入れ続けます。結のリーダーとして。
服部 涼香(はせぴ)